ストレス症状は、気まぐれ
ストレス反応(症状)とは?
ストレッサー(ストレスの要因)により、ストレス反応が、身体に起こります。
ストレスとは、元々は、それを跳ね返す身体反応という事を以前にも書きました。
ここでは、それをさらに詳しく見てみます。
ストレス学説の祖のハンスセリエ博士は、ストレスの「非特異性」を見出しました。
ストレッサーによって個体に生じる変化のうち、もっぱら身体的過程に焦点を当てたものです。
非特異的とは、「ある現象に対する結果が、同じ現象ではない」
という事です。
例えば、同じように上司に叱られたとしても、
その日の体調や心情により、ストレス反応は変わるという事を意味しています。
一方、精神分析の領域で有名な、フロイトは、
上記の現象が極めて「個別的」なことも突き止めました。
フロイトの主張は、簡単に言うと以下のようなものです。
フロイトの主張
「心因による個体の内的体験領域における変化(力動)であり、
しかも、それらの変化(そしてそれらに伴う心身反応)が、
ストレッサーを受け取る個体の持つ要因に応じて、極めて個別的である」という見解を示したのです。
この「非特異性」と「個別的」というのは、
ストレス対処にとって、
一番重要であり、なおかつ、その対処が難しい一因ともいえるのです。
一般論として、ストレスの話を聴かない日々はありません。
また巷には、ストレス対処法というものは、無数に存在しています。
むしろ、情報過多とも言っていいでしょう。
しかし、大事なことは、
それが、今現在の自分の状況や心情に合っているかどうかの検証が行われているかどうかです。
「適度な」運動、睡眠、食事とか言われても、
ストレス調査の課題
また、ストレス調査というものが、すでに導入されています。ただこの考え方にも注意が必要です。
会社の平均点をとって、高いか低いとか、業界平均と比べてとかという事が実際に行われています。
ただ、平均と比べても、あまり意味の無いことです。
大事なことは、人との比較ではありません。あくまでも、自分自身の比較や認識を心がけましょう。
また、同じ方でも、季節や曜日、時間、その日の体調や気分などによって、症状は変わるのです。
そういう意味では、自分自身が、何に対してストレスを感じやすいのか。
その際には、どういうストレス反応を起こしやすいか。
その反応は、どういう状況で変わりやすいのかなどに注目すべきです。
人との比較、業界他社とのでは、何も解決はしないという事を、しっかり念頭に置いておきましょう。
自分自身の、
ストレス反応は、その時々の自分自身の「思い込み」や「体調」「心情」等によって起こるのです。
日頃から、「どういう状況にあっても動じない自分自身を作る」ことが大事になってきます。