人間関係について
人間関係の本質
一般的に、人間関係に悩みを抱いている人は多いことでしょう。
有名な心理学者の一人であるアドラー博士も、人間の究極の課題がそれであるという指摘をされています。
ただ、一般的に研修でよく行われている傾向は、どうもスキルやテクニック、ノウハウといういわば表面的な部分へ偏っているようにも見受けられます。
確かに、そういうものは大事ではありますが、形だけ整えてもこういう領域はなかなかうまくはいきません。
最近問題となっているハラスメントなどもそういう傾向があります。
そもそも、「〇〇ハラ」という言葉がありすぎて何のことかわからないケースさえあります。これも人間関係のゆがみの一つの課題ですね。
一方、人間関係が上手でうまくいっている人は何が違うのでしょうか?そもそも、そういう人は、人に対して、分け隔てもなく、別に意識してノウハウやテクニックを駆使しているわけでもないはずです。
言ってみれば、その方の「人間性」や「お人柄」だったりします。
さらに、そういう方々は、他人に対して非常に謙虚で、相手に対する偏見などもみじんも持っていないケースがほとんどです。
そもそも、会社やある団体での、人間関係が悪いということは、
属している組織風土や信頼関係の根底が揺らいでいないか、見直していく必要があるように思えます。
言葉では、「ワンチーム」とか「風通しの良い風土」とか言っても、ハラスメントがあったり、メンタル不調者が出ていたりするということ自体、矛盾しているのではないでしょうか。
根本的には、お互いの信頼関係がどの程度なのか。
あるいは、自分自身がどのくらい自分のことを受け止められているのかという、もう少し深い部分に光を当てていかないと中々改善しないと思われます
もちろん、ノウハウやスキルを否定するわけではありません。
そういうことも大事ですが、それを使いこなせるための、
自分自身や、その根底にある日常からのお互いの信頼関係に光を当てて欲しい ところです
同じ挨拶一つでも、ちょっとした間合いとか、笑顔とか、気の利いた態度とか。
そう大げさなことではなく、
何気ない行動やしぐさ一つに、意識を向けられるかどうか
なのだと思っています。