ベルナールとキャノン
ベルナールとキャノン
この二人は、体の現状維持に欠かせない、有名な理論を提言した二人です。
1859年ごろクロード・べルナールが、
「生体の内部環境は組織易の循環等の要因によって、
外部から独立している」と提唱しました。
これを、1930年ごろ、ウォルター.B.キャノンが、古典のギリシャ語で「同一の状態」を意味する
「ホメオスタシス」と命名するのです。
「外部環境が変化しても、内部環境は一定の状態に保たれる」という「恒常性」の提唱者です。
恒常性のシステム
恒常性を維持する仕組みとして、我々は主として、3つのシステムを持っています。
一つは、自律神経を維持するためのもの。
主として、昼間活躍する交感神経と、夜活躍する副交感神経です。
この2つのバランスが大事なのです。
昼夜逆転生活だと、大変ですね
二つ目は、細胞レベルでの維持になります。
侵入してきた外部環境(外的)を細胞レベルで排除するシステムです。極めて巧妙な「防御」体制を備えています。
三つ目は、内部分泌系による維持です。
各種ホルモン物質による体内環境の調節が行われています。
我々は、普段何気なく生活していますが、体の防衛システムは極めて複雑で優秀なものを備えています。
緊急反応
一方、キャノンは、
「戦うか、逃げるか反応(Fight Or Fight 、Fight Or Freeze Response)」も提唱しています。
動物は恐怖に合うと、それに反応して、上記の反応を起こすことを発見します
この反応が、脊椎動物あるいはそのほかの生物でストレス反応を引き起こす
「一般適応症候群」の初期段階のものとして知られるようになってきたのです。
ただ、体を守るはずのこの優秀なシステムも、過剰反応しすぎるとかえって逆効果になりやすいこともままあります。
恒常性の維持は、非常に大切なことですが、場面によっては変える必要もあります
トランジスタシス(現状打破)という概念や、
「戦うか逃げるか」以外の対処を試みるものです。
現状打破といってもあくまで正面突破ではない新たな視点での「チャレンジ」です。
一方、どちらの方法もとならい「ニュートラル」思考もあります。
「無の境地」「リラクセーション」「瞑想」などの対処になります。
ただ、適度な緊張もある意味必要です。
そのバランスを保ちながら、より良い「防衛システム」を作り上げたいものです。